Last-modified: 2015-01-09 (金) 11:33:25 (1047d)

【ビゲン】(びげん)

SAAB37"Viggen*1".
スウェーデンのサーブ社が、ドラケンの後継機として開発したマルチロールファイター

当時、中立政策を掲げていたスウェーデンは有事に先制攻撃を受けることが予想されたため、それに耐える抗堪性が重視された。
このため、地下壕への収納を考慮して垂直尾翼が折りたたみ式になっている。
また、正規滑走路を使用できない場合に備え、500メートルの直線道路があれば離着陸できるSTOL性能が要求された。
低速から高い揚力を生じるクロースカップルドデルタや、短距離で着陸するためのスラストリバーサーが装備された*2

しかし、これらの装備により重量は増加し、主脚はダブルタイヤとなり、さらには舗装強化された道路でなければ着陸できず、かえって離着陸できる場所が制限される皮肉な結果となってしまった。
また、国情を反映しすぎた極端な性能のため、輸出事業に失敗している*3
このため後継機のグリペンでは、軽量化・単一機での多用途化・輸出の促進などが課題となった。

スペックデータ

AJ37
乗員1名
全長16.4m(機首プローブ含む)
全高5.6m
翼幅10.6m
翼面積46.0屐兵舁磧/6.2屐カナード翼
空虚重量11,800kg
最大離陸重量20,450kg
最大兵装搭載量6,000kg
エンジンスヴェンスカ・フリグモーター*4 RM8A?低バイパス比ターボファン×1基
推力72.1kN/125.0kN(A/B使用時)
最高速度
(高空/低空)
マッハ2.0+/マッハ1.2
航続距離2,000 km
実用上昇限度18,000m
戦闘行動半径539nm(Hi-Lo-Hi)/270nm(Lo-Lo-Lo)
固定武装エリコンKCA 30mm機関砲×1門(装弾数150発)
兵装AAMRb71ARb74Rb99
ASM/AGM:Rb04E/Rb15F(RBS-15?)、Rb05A?Rb75
爆弾類:120kg爆弾、DWS39小型弾薬ディスペンサー、ロケット弾ポッドなど


JA37
乗員1名
全長16.43m
全高5.9m
翼幅10.6m
翼面積46屐兵舁磧/6.2屐淵ナード翼)
空虚重量12,200kg
最大離陸重量22,500kg
最大兵装搭載量6,000kg
エンジンスヴェンスカ・フリグモーター RM8B 低バイパス比ターボファン×1基
推力72.1kN/125.0 kN(A/B使用時)
最高速度
(高空/低空)
マッハ2.0+/マッハ1.2
航続距離2,000km
実用上昇限度18,000m
固定武装エリコンKCA 30mm機関砲×1門(装弾数150発)
兵装空対空ミサイル:Rb71ARb74Rb99
ロケット弾類:ロケット弾ポッドなど

バリエーション

多目的戦闘機をうたっているが、実際には任務別に異なる機体を使用する。

  • AJ37:
    ビゲンの基本型で攻撃機型。
    自律航法能力や地形追随飛行能力を持つ。
    1967年初飛行。

  • JA37:
    迎撃戦闘機型。
    垂直尾翼を大型化し、エンジンをボルボ?RM8AからRM8Bに強化している。
    レーダールックダウン能力を持つLMエリクソンDAXとなり、固定武装としてエリコン?KCA 30mm機関砲を備える
    1977年初飛行。

  • SH37:
    海洋監視機(哨戒機)型。
    機体はAJ37に準ずる。

  • SF37:
    写真偵察機型。

  • SK37:
    機種転換訓練用の複座型。

*1 スウェーデン語で雷光の意。
*2 ちなみに、アフターバーナーとスラストリバーサーの両方をもつ戦闘機は、本機とパナヴィア?トーネードの二種のみである。
*3 航空自衛隊第2次FXでも候補の一つとして挙がったが、航続距離や滞空時間が短いなどの理由で採用されなかった。
*4 後にボルボ・フリグモーター、現ボルボ・エアロ。

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