Last-modified: 2018-09-07 (金) 14:10:55 (1851d)
【パンツァーファウスト3】 †
Panzerfaust drei
パンツァーファウストを発展させた、ドイツの携帯型対戦車ロケット弾。
日本ではIHIエアロスペースがライセンス生産しており、陸上自衛隊では「110mm個人携帯対戦車弾」と呼ばれる。
初代パンツァーファウストと異なる点は、弾体がロケット推進で射程が長いこと、再利用式のピストルグリップや光学照準器が付属することと、尾部にカウンターマスが装着されていることなどである。
発射器自体は初代と同じく使い捨て式だが、ピストルグリップと光学照準器が一体になったユニットを取り外し、再利用することができる。
このため簡易な兵器でありながら、比較的遠くの戦車を狙うのにも適する。
また、発射器の尾部に、プラスチック製のカウンターマスと呼ばれる反動軽減用のおもりが装着されている。
これにより発射音や後方炎が小さくなっており、敵に発見されづらく、RPGなどに比べて狭い場所から発射することも可能になっている。
このような工夫により細い発射器から大型の弾頭を発射することができ、有効射程500m、装甲貫通力は700mmにも達するといわれている。
弾頭には、対戦車榴弾やタンデムHEAT、トーチカなどの堅牢な固定目標用の「ブンカーファウスト」のほか、照明弾、訓練用の縮射弾や演習弾なども用意されている。
こうしたメリットが認められ、ドイツ軍だけでなく、国外数カ国の陸軍や日本の陸上自衛隊などにも採用されている。
なお、ドイツなど一部の国では後継装備であるマタドール(MATADOR)?に更新されつつある。
スペックデータ †
口径 | 110mm |
全長 | 1,200mm/1,400mm(ロケット弾装着時) |
重量 | 13.9kg/4.2kg(ロケット弾) |
装甲貫徹力 | 700mm(表面硬化処理均一圧延鋼板)*1 |
有効射程 | 400m(固定目標)/300m(移動目標)/600m(Dynarange*2使用時) |