Last-modified: 2023-08-12 (土) 17:47:28 (114d)

【ハリケーン】(はりけーん)

Hawker Hurricane.

ホーカー?社が開発、第二次世界大戦期に運用されたRAF初の実用低翼単葉戦闘機

同社のフューリー?複葉戦闘機の発展型として開発された。

特徴

ロールス・ロイス?社製の1,000馬力級液冷エンジンマーリン?」を搭載、イギリス軍の戦闘機で初めて300mph(483km/h)を超えた機体として実用化した。
胴体は鋼管骨組・羽布張りという従来機と同様の保守的な構造で、結果として第二次世界大戦開戦の頃には半ば旧式化していた。
それでも、スピットファイアなどの新型機と比べて信頼性の面で優れていた。

戦史

第二次世界大戦初期の1941年4月、枢軸国によるユーゴスラビア侵攻において、ユーゴスラビア軍所属のハリケーンが初めて実戦に投入された。
また、1941年5月のフランス侵攻では大陸に派遣されたRAF所属機が運用されている。

ドイツの英本土侵攻前哨戦「バトル・オブ・ブリテン」の開始の頃、RAFが保持していた61個戦闘機隊の内31個がハリケーンを装備しており、より高性能なスピットファイアと並び、数の上での中核的戦力として活躍した。

バトル・オブ・ブリテンにおけるRAFの戦果の内、55%はハリケーンによるものとされている。


また、太平洋戦争開戦から始まった日本陸軍のマレー作戦では日本軍機を迎え撃ったものの、飛行性能で優れる一式戦闘機「隼」を相手に大きな損害を受けた。
なお、マレー作戦時やシンガポール陥落時などに数機が日本陸軍に鹵獲され、東京の陸軍航空審査部に持ち込まれテスト運用されていたほか、飛行第64戦隊では鹵獲された本機が連絡機として一時期装備されていた。

その後、戦闘機としては第一線を退いていくが、北アフリカでは近接航空支援用として戦闘爆撃機に、大西洋では輸送船団護衛のための艦載機型に転用され、大戦期を通じて長らく運用された。
生産はイギリス国内のみならず英連邦各国で行われ、総計14,533機が生産された。

参照:RAF

IMG_0944.jpg

(ハリケーンMk.C)

スペックデータ(Mk.C)

乗員1名
全長9.83m
翼幅12.19m
全高4.001m
翼面積23.92
翼型翼根:Clark YH(19%)
翼端:Clark YH(12.2%)
空虚重量2,606kg
総重量3,479kg
最大離陸重量3,951kg
エンジンロールス・ロイス マーリン将 液冷V型12気筒×1基
出力離昇1,280hp/954kW
最大速度550km/h(高度6,400m)
510km/h(高度6,000m、250lb爆弾2発搭載)
巡航速度476km/h(高度6,100m)
航続距離970km
実用上昇限度11,000m
上昇率14.1m/s
翼面荷重145kg/
馬力荷重275W/kg
固定武装イスパノ・スイザ Mk. 20mm機関砲×4門
追加装備250lb/500lb爆弾×2発


バリエーション

  • K5083:
    マーリンCエンジン(出力1,025hp)を搭載する原型機。

  • Mk.機
    マーリン競┘鵐献鵝塀侘1,030hp)を搭載する初期生産型。
    固定武装は7.7mm機銃×8挺。

  • Mk.機淵ナダ):
    カナダ製のMk.機マーリン轡┘鵐献鵝塀侘1,030hp)を搭載する。

  • Mk.A シリーズ1:
    2速スーパーチャージャーを備えたマーリン将哨┘鵐献鵝塀侘1,185hp)を搭載する機体。
    武装はMk.気汎韻検

  • Mk.A シリーズ2:
    後期型ハリケーン。
    Mk.Aシリーズ1の主翼を金属製に変更し、主翼下に兵装搭載設備を追加。
    また、プロペラ・スピナーを延長し、3枚翅プロペラに変更した。

  • Mk.B:
    主翼下に500lb爆弾を搭載可能とした武装強化型。「ハリボマー」のあだ名で呼ばれた。
    固定武装はブローニング7.7mm機銃×12挺。

  • Mk.B Trop.:
    エンジンフィルターを装備した熱帯仕様。
    コックピット後部には水ボトルを含む砂漠サバイバルキットが搭載された。

  • Mk.C:
    固定武装をイスパノ・スイザ HS.404 20mm機関砲×4門に変更した機体。
    給弾方式がベルト給弾式からドラム給弾式に改められている。爆弾等搭載可能。

  • Mk.TC:
    複座練習機型。帝国イラン空軍向けに2機製造。

  • Mk.D:
    対戦車攻撃機型。
    パイロット保護用の装甲を付与し、武装にヴィッカースS型40mm機関砲、7.7mm機銃を各2門搭載。
    戦車を撃破する様子から「缶切り(Tin openter)」というニックネームがつけられた。
  • Mk.E:
    マーリン21またはマーリン22エンジンを搭載し、E翼を装着した万能型。

  • Mk.掘
    パッカード製マーリンエンジン搭載機の予定名称。
    実現せず。

  • Mk.検
    マーリン24エンジン(出力1,280hp)を搭載する機体。
    翼下に万能武装搭載点を装備し、250lbまたは500lb爆弾×2発、ヴィッカースS型40mm機関砲×2基、RP-3 60lbロケット弾×8発、ドロップタンクを搭載可能。

  • Mk.后
    マーリン32エンジンを搭載*1した原型機。試作のみ。

  • Mk.勝
    カナダ製の単座戦闘爆撃機型。
    パッカード製マーリン28エンジン(1,300hp(969kW))を搭載。
    武装はMk.A準拠のものを搭載。

  • Mk.Ⅺ:
    カナダ製。
    Mk.Xの機体にMk.B(一部はMk.C)同様の機銃を搭載。

  • Mk.Ⅻ:
    カナダ製。
    エンジンをパッカード製マーリン 29に換装し、12挺の7.7mm 機関銃を搭載した。
    後に7.7mm機関銃は20mm機関砲に交換した。

  • Mk.ⅫA:
    カナダ製。
    Mk.召汎瑛佑7.7mm機関銃8挺を装備。主にソ連等へ供与された。

  • シーハリケーンMk.A:
    カタパルト発進用にMk.気魏装した艦載戦闘機型。

  • シーハリケーンMk.B:
    艦載用にMk.Aを改装した艦載(艦上)戦闘機型。

  • シーハリケーンMk.C:
    Mk.B同様の機体だが武装は20mm機関砲×4門に変更されている。

  • シーハリケーンMk.C:
    Mk.Cに艦上機装備を搭載した海軍機標準改装型。

  • シーハリケーンMk.ⅫA:
    Mk.ⅫAの艦上機改装型。


*1 当初はマーリン27を搭載予定だった。

トップ 編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS