Last-modified: 2021-10-16 (土) 13:12:55 (8d)

【ドミートリー・ドンスコイ】(どみーとりー・どんすこい)

旧ソ連が1971年に開発を開始した戦略潜水艦

NATOコードは「タイフーン」。
本来の命名規則上では「S(シエラ)型」が割り当てられるのだが、何故かタイフーンで定着している。

また、ソ連海軍(及びロシア共和国海軍)での公称艦型名は「プロジェクト941『アクーラ*1』重原子力戦略任務水中巡洋艦」。
ただし、NATOコードでは「アクーラ」の名前が別の潜水艦971計画型「シチューカB」?)に割り振られているため、本稿では「ドミートリー・ドンスコイ級」と表記する。

主な設計・開発・運用意図は、R-39(3M65/RSM-52/SS-N-20 Sturgeon)?SLBMを搭載可能とする事であった。
1発が100t近い巨大なミサイルを20発も搭載するため、水中排水量48,000tに達する史上最大級の潜水艦となった。
この巨体を維持するため、2つの耐圧殻を横並びにしたうえで、それを外板で覆う特殊な構造を採用している。

野心的過ぎる設計と、おそらく金の壁の問題もあって、建造は6隻で打ち切られてデルタ元に移行した。
後継としてプロジェクト955型(「ボレイ」級)?が建造中。

戦略潜水艦であって直接戦闘はあまり想定されていないが、自衛用の魚雷発射管を装備する。
対潜哨戒機対策の近接艦対空ミサイルも搭載しているが、これは浮上しなければ発射できない。

スペックデータ

艦級ドミートリー・ドンスコイ級原子力弾道ミサイル潜水艦
主造船所セヴマシュ・プレドプリャーチェ*2
船型葉巻型
全長172.8m
全幅23.3m
喫水13.0m
水中排水量48,000t
推進方式原子力蒸気タービン方式
機関OK-650型加圧水型原子炉×2基(出力190MW)
VV型蒸気タービン×2基(出力136,800hp(102MW))
推進器7枚羽スクリュープロペラ×2軸(シュラウド付き)
速力
(水上/水中)
22.22kt/27kt
航海日数120日以上潜航
潜航深度300m
乗員175名
兵装533mm魚雷発射管×2門(65K型魚雷RPK-7「Vodopad(SS-N-15)」UUM?計22本)
630mm魚雷発射管×4門(53型魚雷、RPK-2「Viyuga(SS-N-15)」
D-19発射システム(ミサイル発射筒×20基)
・R-39 "Rif"/RSM-52(SS-N-20)SLBM
・R-30「ブラヴァ―」/RSM-56(SS-N-30)SLBM(プロジェクト941UM改修後)
9K38「イグラ」SAM発射機×1基(ミサイル×8発)
C4Iシステム「オムニバス」戦術情報処理装置
レーダーMRKP-58「ブラン」レーダー複合体
「アルバトロス」レーダー
「ナカート-M」レーダー
航法システム「トーボル」航法システム
「シンフォーニヤ」衛星航法システム
ソナーMGK-503「スカート-KS」水中音響複合体
(TK-208ではMGK-540「スカート3」水中音響複合体に換装)
MG-519「アルファ」機雷探知システム
通信システム「ツナミ」衛星通信システム
「モルニヤ-L1」無線通信システム


同型艦

艦番号艦名起工進水就役・再就役除籍備考
TK-208ドミートリー・ドンスコイ
«Дмитрий Донской»
1976.6.301980.09.271981.12.14
2004.12.
-北洋艦隊
第18潜水艦師団
TK-202-1980.10.011982.04.261983.12.281999.6.解体
TK-12シンビルスク
«Симбирск»
1980.4.191983.12.171984.12.271996.2006.〜2008.
解体
TK-13-1982.2.231985.4.301985.12.301997.2007.〜2009.
解体
TK-17アルハンゲリスク
«Архангельск»
1983.8.91986.12.121987.12.252006.
or
2013.
2020.以降
解体予定
TK-20セヴェルスターリ
«Северсталь»
1985.8.271989.4.111989.12.222004.
or
2013.
2020.以降
解体予定
TK-210-1986.-未完成
1990.に解体



*1 Акула:ロシア語で鮫を意味する。
*2 北方機械建造会社、第402海軍工廠。セヴェロドヴィンスク市。

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