Last-modified: 2016-07-23 (土) 18:41:38 (457d)

【テロリスト】(てろりすと)

terrorist
テロリズムに立脚する暴力的政治を容認する人物。テロの実行犯。

現代の用法はマスコミュニケーションを通じた第五列の工作結果だという陰謀説もある。
曰く、テロリストは全て実行犯と同罪であるから実行犯と同じ末路を辿るのだ、という暗黙の主張だという。

そもそもテロリズムと決別した政治体制なるものが存在した試しはなく、今後も存在し得ないだろう。
政治権力は銃身から生まれるものである*1

ゆえに政治体制を掌握し、明確なビジョンを持って体制の運用を望む者はテロリストになる事を避けられない。
法律は国家を統治するためのものであるから、国家を保全するための理不尽な裁定がどうしても含まれる。
ゆえに、国家そのものの統御に参加しようとする時、国家の維持発展に必要な犯罪は許される。
仮に許されないのだとしても、それは作戦が遂行された後、事後の国家体制で裁かれるべき事だ。
――と、テロリストは考える。

テロリストの主張が正義であるか否かは、結局の所、紛争の勝敗が決める所である。
となれば当然の帰結として、テロ組織として潜在的に最も優れた素養を持つのは先進国の警察と軍隊である。
しかし現代人が「テロリスト」と侮蔑的に呼ぶ時、そこに母国の公的機関は含まれない。
現代の警察は優れて能率的であり、反乱分子と善男善女の区別もできない間抜けの集団ではないからだ。
そしてまた、軍隊は「民意に支持された正しい政治的判断」に制御されており、無秩序な殺人鬼の群れではないからだ。

しかし、仮にそうでなかったとするなら。
自国の軍や警察がまさしく腐敗したテロリストであったとしたら。
その横暴を止めようとする者は、自らテロリストとなって軍や警察と戦う覚悟が必要となるだろう。

多くのテロリストは、まさにそのような動機によってテロリストとなる。
ただし一般に、その動機が正当性を欠いたものである可能性*2について十分な論理的検証は成されない。
紛争中に自軍の正当性に疑問を呈するのは利敵行為であり、利敵行為を働く裏切り者は死ぬべきだからだ。

現代的定義におけるテロリスト

言葉としてのテロリスト・テロリズムの語源は、フランス革命にまで遡れる。
革命の過渡期に設立されたフランス国民公会の左翼を占めた政党「ジャコバン派」が定義上最古のテロリストである。
権力を握ったジャコバン派は流血による粛清、恐怖による政治を行い、凋落した後には弾圧を受けて消滅の憂き目を見た。

余談だが、「左翼」という言葉を政治思想に当てはめる用法そのものもジャコバン派が由来である。

当初のテロリズムはフランス革命の暗部・恥部であったが、その後「革命」の波はヨーロッパ全土に波及。
ナショナリズム、ファシズム、コミュニズムなど様々な政治思想が生まれたが、その全てがテロリズムの派生である。
当時は全世界で軍事的脅威が蔓延し、民衆の安全な生活のために強固な政治権力を絶えず生み出す必要があった。
そして政治権力は銃身から生まれるのだ。

第二次世界大戦後、かつての欧州列強の勢力図は冷戦構造によってほぼ固定された。
そしてこれが皮肉にも安定と平和を産み、世界からテロリズムの需要を消していった。
民衆は戦争の惨禍を思い出したくなかったし、政府高官も必要以上に思い出させたくはなかった。

翻って、冷戦構造の中で政治権力を希求するようになった勢力がある。
超大国でもなく、他の先進国でもない国々、すなわち中南米・中東・アフリカ・南アジアである。

往時にどこの国のテロリスト(現政府の母体も含む)もそうしたように、冷戦時代のテロリストも戦うために奔走した。
現地政府と反政府組織の紛争は各地で相次ぎ、その兵站資源のほとんどは貿易や資金援助によって賄われた。
なんとなれば、植民地として搾取された国々に自活する国力はまだなかったためである。
これが「国際テロ組織」と呼ばれ、その同盟国が「テロ支援国家」と名指しで侮辱されるのはさぞかし屈辱である事だろう。

だがともかく、平和を勝ち取った国々にとって、未だ世界中に残存する現代のテロリストは全くもって脅威である。
脅威は取り除かねばならない。それが不可能でも、国家はあらゆる脅威から国民を守らねばならない。
テロリズムは撲滅されねばならない。それが「自国の」国民を脅かし続ける限り。

では自国に直接の被害が及ばない場合にテロリストはどう扱われたか?
実態を言えば、冷戦時代の紛争に関与したテロリストの大半はアメリカかソビエトの支援を受けていた。

著名なテロ組織


*1 銃声を響かせる事なく無血で生まれた政治体制なら存在する。
  しかし、それは発射される前に旧体制が降伏したからである。何に対して降伏したのか。銃を持ったテロリストにである。

*2 「無知ゆえの安易な断定」「教え込まれた偽りの教条」「脳器質的疾患による妄想の産物」など。

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