Last-modified: 2023-09-10 (日) 01:06:57 (15d)
【テイルシッター】 †
Tail sitter.
垂直離着陸の研究過程で一時期構想されていたが、実用化されなかった設計思想。
離陸・着陸に際してエンジン推力が真下に向くよう、機体を上下垂直に立てかけておく方式。
特殊な装置・機構を必要としない原始的な設計案であるため研究開始が早く、第二次世界大戦末期のドイツで構想されていた。
終戦後に資料を接収した旧連合国において、冷戦初期にも研究と実験が行われていた。
機体の直立させておくのは力学的に不安定で転倒の危険性があり、また直立状態での運用・整備・補給は著しく不便であった。
加えて、パイロットが真上しか見えない状態での離陸・着陸操作を強いられ、これも困難かつ危険であった。
実験機による検証によって上記の事実が発覚したため、実現性に乏しいと判断され研究は凍結された。