Last-modified: 2022-11-26 (土) 12:44:44 (194d)

【セスナ・サイテーション】(せすな・さいてーしょん)

Cessna Citation.

アメリカの軽飛行機メーカー・セスナ社が1960年代より開発・生産・販売しているビジネス機
当初は一つのモデルの名称だったが、後継機にも「サイテーション」の名前が使われ、現在ではセスナ社の生産するジェット機すべてを指す愛称として用いられている。

当初、ビジネス機市場は高価なジェット機と安価なターボプロップ機(ビーチクラフト・キングエアなど)の二つに分かれていたが、本機はこの間を埋める安価なジェット機として開発された。
このため、当初の機体(モデル500)は直線翼の機体に小型のターボファンエンジンを備える機体として「ファンジェット500」のプロジェクト名で開発された。
発表当初は「遅いジェット機などだれが欲しがるのか?」という声もあったが、発売されるや爆発的な売れ行きを見せ、セスナ社の予見が正しかったことを証明した。

発売にあたり「アビオニクスをパッケージ化」「機体価格に『運航スタッフの教育訓練』『初年度の運航整備管理』『機体・アビオニクスの保証』までパッケージ化」などの施策がとられ、顧客の購入にあたっての不安を払拭するキャンペーンが打たれていたのも大きい。

一般顧客以外にも軍や政府機関にも汎用機?輸送機として幅広く採用されている。

スペックデータ

サイテーション
乗員2名/1名(/SP)
乗客数5名
全長13.26m
全高4.37m
翼幅14.35m
翼面積25.87
アスペクト比7.83:1
空虚重量3,008kg
最大離陸重量5,375kg
燃料容量2,130リットル(使用可能燃料)
エンジンプラット&ホイットニー・カナダJT15D-1B?ターボファン×2基
推力9.8kN)
最高速度マッハ0.705
巡航速度661km/h(高度11,000m)
失速速度152km/h(CAS
航続距離2,459km(高度12,000m、リザーブ45分、ペイロード709kg時)
上昇限度12,000m
上昇率13.81m/s


サイテーションS/
乗員2名
乗客数6〜8名
全長14.542m
全高4.57m
翼幅15.913m
翼面積31.83
翼型NACA 23000
空虚重量3,656kg
最大離陸重量6,849kg
燃料容量3,260リットル(使用可能燃料)
エンジンプラット&ホイットニー・カナダJT15D-4B?ターボファン×2基
推力11kN)
最高速度マッハ0.721
巡航速度746km/h(高度11,000m)
失速速度152km/h(CAS
航続距離3,700km(最大燃料時)
上昇限度13,000m(最大運用高度)
上昇率15.4m/s


サイテーション・ウルトラ
乗員1〜2名
乗客数7〜11名
全長14.9m
全高4.6m
翼幅15.9m
翼面積31.8
翼型NACA 23000
空虚重量4,502kg
最大離陸重量7,394kg
燃料容量2,618リットル
最大ペイロード1,032kg
キャビン5.3m
キャビン高さ×幅1.5×1.5m
エンジンプラット&ホイットニー・カナダJT15D-5D?ターボファン×2基
推力13.54kN)
最高速度マッハ0.755
巡航速度780〜800km/h
航続距離3,630km(パイロット2名、乗客6名、無風時)
上昇限度13,716m
上昇率21.5m/s
燃料消費量0.67kg/km(FL410、802km/h)
キャビン内加圧8.9psi


サイテーションXLS+
乗員2名
容量乗客9名、ペイロード4,077kg
全長16m
全高5.23m
翼幅17.17m
空虚重量5,806kg
最大離陸重量9,163kg
エンジンプラット&ホイットニー・カナダPW545C?ターボファン×2基
推力18.32kN)
巡航速度816km/h(TAS
航続距離3,441km
上昇限度13,716m
上昇率17.78m/s


サイテーション/VI
乗員2名
乗客数6〜9名
全長16.9m
全高5.12m
翼幅16.31m
翼面積29
アスペクト比9.17
空虚重量5,357kg
運用空虚重量5,534kg(サイテーション掘
5,316kg(サイテーション察
最大離陸重量9,980kg(サイテーション掘
10,183kg(サイテーション察
エンジンサイテーション掘Дャレット TFE731-3Bターボファン×2基
サイテーション察Дャレット TFE731-4Rターボファン×2基
推力TFE731-3B:16.2kN(3,650lbf)
TFE731-4R:18.2kN(4,080lbf)
最高速度909km/h
巡航速度874km/h(最高)
881km/h(サイテーション察
航続距離4,348km(乗員2名と乗客4名)
4,110km(乗客6名)(サイテーション察
上昇限度16,000m
上昇率19.33m/s(サイテーション掘
22.57m/s(サイテーション察


主なバリエーション

直線翼モデル

  • モデル500 サイテーション(サイテーション500):
    初期モデル。当初は「ファンジェット500」という仮称名で開発された。
    「ジェット機より安い価格」「ターボプロップよりも速い巡航速度」「双発プロペラ機の技量で操縦でき、運航費や整備費が最小限の手軽なジェット機」を目指して開発された。
    エンジンはプラット・アンド・ホイットニー製JT15D-1ターボファンを2基搭載。

  • モデル501 サイテーション/SP:
    パイロット一人での操縦を可能にした最初のモデル。

  • モデル550 サイテーション供
    500型のストレッチモデル。
    機体を1.2m延長し、キャビンを拡大した他、主翼スパンをサイテーション気陵稈婆未里泙浣篦垢靴拭
    これによって燃料搭載量が増えて航続距離が伸びた。
    エンジンはP&W JT15D-4に換装している。

  • モデル551 サイテーション/SP:
    パイロット一人での操縦に対応したモデル。
    最大離陸重量が5,670kgに抑えられた。昼夜間の計器飛行が可能。

  • モデル550B サイテーション・ブラボー:
    小型のサイテーションジェット(Model 525)とサイテーション垢両ι淵薀ぅ鵐淵奪彎紊離ャップを埋めるために登場した兇硫良型。
    胴体関係や主翼構造はサイテーション兇畔僂錣蕕覆い、ランディングギアが改良されて地上での取扱が容易になった。
    エンジンはプラット&ホイットニー・カナダ PW503Aを搭載し、離陸重量・巡航性能が向上している。

第2世代の直線翼を備えたストレッチモデル

  • モデル S550 サイテーションS/供
    兇僚箙卆能の向上に主眼を置き、主翼を改良したモデル。

    • モデル560 サイテーション后
      サイテーションS/兇瞭溝留篦昂拭
      エンジンはP&W JT15D-5A(推力1,315kg)を搭載。

  • サイテーション・ウルトラ:
    サイテーション垢硫良型。
    全面的に設計が見直され、キャビン、操縦系統、計器盤などの全てが改良されている。
    エンジンはP&W JT15D-5Dに換装、推力が1,380kgに増加し、巡航速度と航続性能が向上している。

  • サイテーション・アンコール:
    ウルトラをベースにエンジンをPW535Aに換装した型。
    高効率化によって燃料搭載量(2,637kg→2,403kg)を減らした分ペイロードを増加することが可能になった。

  • サイテーション・アンコール+:
    アンコールの改良型。FADECを搭載し、アビオニクスを再設計した。

第二世代直線翼の太胴モデル

  • モデル560XL サイテーション・エクセル:
    サイテーション・アンコールのテーパー主翼にサイテーション靴瞭溝里鯀箸濆腓錣擦織皀妊襦
    エンジンはPW545Aを搭載し、経済性と巡航性能は更に改善されている。

  • サイテーションXLS:
    エクセルの発展型。

  • サイテーションXLS+:
    FADECを搭載し、アビオニクスを更新したモデル。

後退翼モデル

  • モデル650 サイテーション掘
    全く新設計された高速中型機。
    高高度ではクラス最速(最大運用速度マッハ0.83)。

  • サイテーション検
    靴硫良型として提案されたが、セスナ社自身により中止。

  • サイテーション此
    アビオニクスの変更や内装デザインのカスタム対応を行わないことによる、靴猟祺然僻如

  • サイテーション察
    靴硫良型。
    さらに飛行性能を高め、強力なギャレットTFE731-4ターボファンエンジンを装備し、上昇性能と速度性能が良くなった。

  • モデル750 サイテーション勝
    後退翼を持ち、大西洋横断が可能な航続距離を誇る高速機。
    巡航速度マッハ0.92とモデル中最速。
    超音速旅客機コンコルド」の退役後は世界最速の民間航空機でもあった(2008年にガルフストリームG650?が記録を更新)。

  • モデル680 サイテーション・ソヴリン:
    サイテーション召瞭溝里魃篦垢掘⊃契澤廚離后璽僉璽リティカル翼、PW306Cターボファンエンジンを装備したモデル。
    「最も安く、最も大きく、最も遠くまで飛べる中型機」として発売。
    日本でもJAXAが飛行実験機として導入した(機体記号:JA68CE。愛称は「飛翔」)。

    • モデル680A サイテーション・ラティチュード:
      サイテーション・ソヴリンをベースにした改良型。
      ソヴリンの康価版で、キャビン容積を縮小し(客席数12→9)航続距離も若干短くなっている。
      日本では航空自衛隊飛行点検隊で用いる飛行点検機「U-680A」の名で採用した。

    • モデル850 サイテーション・コロンバス:
      大陸間横断が可能な航続性能とさらに大型化されたキャビンの快適性を追求したモデル。
      2009年開発中止。

  • モデル700 サイテーション・ロンジチュード:
    大西洋横断が可能な航続性能とキャビンの快適性を追求したモデル。
    日本では2022年6月、型式証明が発給され、国土交通省に1機が納入された(機体記号:JA701G)。

新しい小型のサイテーション

  • モデル525 サイテーション・ジェット:
    当初のサイテーション500のコンセプトに立ち返り「エントリーモデル」として開発された小型機。

    • CJ1:
      サイテーション・ジェットの改良型。
      機体寸法はそのままに最大離陸重量を増加してフルタンク、パイロット+乗客3名の搭乗が可能になった。

    • CJ1+:
      CJ1の改良型。新しいエンジン、アビオニクス、FADECを搭載。

    • モデル525A CJ2:
      CJ1の胴体延長型。
      主翼スパンを広げ、キャビンを1m延長、乗客6人がゆったり座れるようになった。
      エンジンの出力強化によって、13,000m以上の高々度をCJ1よりも速い740km/hの巡航が可能。

    • CJ2+:
      CJ2の改良型。性能を向上し、アビオニクスを改善、FADECを搭載。

    • モデル525B CJ3:
      CJ2の拡張型。

    • CJ3+:
      CJ3の改良型。

    • モデル525C CJ4:
      CJ3の拡張型。
      エンジンをウイリアムズ FJ44-4に換装し、主翼をサイテーション・ソヴリンのような浅い角度の後退翼へと変更した。
      また、コックピットウインドシールドのフレームワークを全面的に改良、これまでのブリードエアによる除氷は廃止された。

VLJクラス

  • モデル510 サイテーション・マスタング:
    サイテーション・ジェットよりさらに小型軽量な超軽量ジェット機(Very Light Jet,VLJ)。
    伝統的なサイテーションの性格を引き継いでおり、VLJクラスにおいては比較的大型な方に属する。


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