Last-modified: 2018-02-04 (日) 14:49:59 (230d)

【ズムウォルト】(ずむうぉると)

USS Zumwalt(DDG-1000).

アメリカ海軍が、アーレイ・バーク級駆逐艦の後継とすべく計画・建造した技術実証艦。
分類上はミサイル駆逐艦に類する。
艦名は第19代アメリカ海軍作戦部長を務めたエルモ・ズムウォルト・ジュニア大将(1920年生〜2000年没)にちなむ。

本艦の開発の源流は、1980年代末に提唱された「打撃巡洋艦」構想に端を発する。
この構想は1990年代になって「アーセナル・シップ」に発展し、旧来のミサイル艦を代替する「SC-21」計画として開発が始まった。
本艦はその技術実証艦として建造された。

船体は高度なステルス性を持つタンブルホーム船型。排水量は約15,000トンに達し*1、往時の戦艦やボルチモア級重巡洋艦に匹敵する。
強力なC4ISRと対地射撃能力を備えると共に、アメリカ海軍の水上戦闘艦としては初の統合電気推進(IPS)を採用している。
艦の規模が駆逐艦の範疇から逸脱した*2ため、艦長には大佐をもって充てる事とされた。

しかし、アメリカの国防予算の削減と、それ以前の段階で贅沢すぎる設計から金の壁に直面し、計画は暗礁に乗り上げた。
当初の調達予定は30隻前後であったが、実際には3隻で調達終了。不足分はアーレイ・バーク級を増産して補う事とされた。

スペックデータ

満載排水量14,797t
全長183m
全幅24.5m
喫水8.4m
推進方式統合電気推進(IPS)
機関・電源ロールス・ロイス? MT30ガスタービン発電機×2基(47,000hp/35MW)
ロールス・ロイス RR450ガスタービン発電機×2基(5,100hp/3.8MW)
非常用ディーゼル発電機×複数
アルストムAIM*3電動機×2基(46,400hp/34.6MW)
アメリカン・スーパーコンダクター社(AMSC)製HTS*4モーター(3番艦)
スクリュープロペラ×2軸
航続距離N/A
最大速力30.3ノット
乗員106名、航空要員:36名
(最終的には100名以下まで削減予定)
兵装AGS*562口径155mm単装砲×2基
Mk.44「ブッシュマスターII」30mm機関砲×2基
Mk.57「PVLS」VLS×20セル4基(ESSMトマホークを発射可能)
艦載機SH-60B/MH-60R LAMPSMk.3×2機または
SH-60B/MH-60R×1機+MQ-8「ファイアスカウト」?UAV×3機
艦載艇7m級高速型複合艇(RHIB)×2艇
11m級RHIB(予定)
C4ISRSMC(ship's mission center)*6
TSCEI*7
レーダーAN/SPY-3多機能式(3面)×1基
AN/SPS-73対水上/航海用×1基
ソナーAN/SQQ-90統合水中戦闘システム(IUW)
AN/SQS-60中周波(対潜探知用)×1基
AN/SQS-61高周波(障害物回避用)×1基
AN/SQR-20曳航式(MFTA)×1基
電子戦装備MFEW*8システム(計画中)


同型艦

艦番号艦名建造所起工進水就役母港
DDG-1000ズムウォルト
(USS Zumwalt)
バス
鉄工所
2011.11.172013.10.282016.10.15サンディエゴ
海軍基地
DDG-1001マイケル・モンスーア
(USS Michael Monsoor)
2013.5.232016.11.172018.3.予定
DDG-1002リンドン・B・ジョンソン
(USS Lyndon B. Johnson)
2017.1.302018.予定2019.予定



*1 戦後製の水上戦闘艦では、ロングビーチ級原子力ミサイル巡洋艦(17,525t)に次ぐ。
*2 満載排水量で見れば、「巡洋艦」であるタイコンデロガ級をも上回る。
*3 Advanced induction motor(先進誘導電動機)の略。
*4 High temparature superconductor(高温超電導)の略。
*5 Advanced Gun System(先進砲システム)の略。
*6 従来のCIC機能のほか、主機操縦室や群司令部指揮所(TFCC)の機能も包括したもの。
*7 Total Ship Computing Environment Infrastructure.
*8 Multi Function Electronic Warfare.

トップ 編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS