Last-modified: 2021-11-22 (月) 21:35:29 (64d)

【シュペルピューマ】(しゅぺるぴゅーま)

Aerospatiale AS332(Airbus Helicopters H225) Super Puma.

フランスのアエロスパシアル社(現エアバス・ヘリコプターズ)が開発したターボシャフト双発の汎用ヘリコプター

傑作大型機のピューマを改良したもので、エンジンや駆動系を改良し、出力や燃費を大幅に改善した。
また、テイルブーム下部にベントラルフィンを追加し、ランディングギアを改良することによって安定性を確保した。
ピューマの後継として、軍民問わず多くのセールスを獲得している。

日本でも警視庁・大阪府警や東京消防庁、国土交通省東北地方整備局に採用された他、要人輸送用の政府専用機として陸上自衛隊にAS332Lが3機*1*2、その老朽代替としてEC225LPが4機*3導入され、また、海上保安庁でも捜索救難機や大型巡視船「しきしま」の搭載機(AS332L1)、特殊警備隊用機(EC225LP)などとして運用されている。

なお、軍用型には後に「AS532『クーガー』」という別名称が与えられている。

ec225lp_lowpass.jpg

EC225LP 政府専用機

スペックデータ

AS332L1
乗員2名
乗客最大24名
全長16.79m(胴体)/18.7m主ローター回転時)
主回転翼直径16.2m
全高4.97m
円盤面積206.12
自重4,660kg
有用重量4,490kg
最大離陸重量9,150kg
エンジンチュルボメカ マキラ1A2ターボシャフト×2基(出力1,845shp(1,376kW))
超過禁止速度327km/h
最高速度277km/h(最大巡航)
巡航速度247km/h
航続距離851km
実用上昇高度5,180m
上昇率7.4m/s


タイプEC225EC725「カラカル」
乗員2名1または2名
容量乗員24名+キャビンアテンダント1名兵員28名
または
ペイロード5,680kg
全長19.5m
全高4.97m4.6m
主ローター直径16.2m
円板面積206.15206.1
空虚重量5,256kg5,330kg
総重量11,000kg
最大離陸重量11,200kg
発動機ターボシャフト×2基
チュルボメカ
マキラ1A1
(出力2,382hp(1,776kW))
チュルボメカ
マキラ2A1
(出力2,382hp(1,776kW))
超過禁止速度324km/h
最大速度275.5km/h324km/h
巡航速度260.5km/h285km/h
航続距離857km
フェリー航続距離985km1,325km
上昇限度5,900m6,095m
上昇率8.7m/s7.4m/s

主な派生型(シュペルピューマ)

  • AS331:
    マキラエンジンを採用したプロトタイプ機。

  • AS332B:
    軍用輸送型。

  • AS332B1:
    初期の軍用輸送型。

  • AS332C:
    初期型。エンジンはチュルボメカ マキラ1Aを搭載。
    19座席でキャビン容量はピューマと同程度。

  • AS332C1:
    捜索救難型。
    捜索用レーダーを装備し、担架6床を搭載可能。
    エンジンは改良型のチュルボメカ マキラ1A1を搭載。

  • AS332F:
    対艦・対潜ヘリコプター型。

  • AS332F1:
    海軍向け。

  • AS332L:
    332Cのキャビンを76cm延長し、燃料搭載量を増やした長胴型。

  • AS332L1:
    332LのエンジンをC1と同じエンジンに変更した型。
    海上保安庁では3機*4保有し、それぞれ「うみわし」「わかわし1号・2号」の愛称がつけられている。

  • AS332L2「シュペルピューマMk 供廖
    ローター、駆動系、アビオニクスに大幅な改良を施した型。
    エンジンはチュルボメカ マキラ1A2を搭載。

  • AS332M:
    AS332Lの軍用型。

  • AS332M1:
    AS332Mの長胴型。

  • NAS332:
    インドネシアン・エアロスペース社でのライセンス生産型。

  • VH-34:
    ブラジル空軍でのVIP輸送機型。

  • EC225(H225)「シュペルピューマMk +」:
    332L2の発展型。
    エンジンは二重チャンネルFADECと防氷装置を備えるチュルボメカ マキラ2Aを搭載。
    コックピットグラスコックピット化され、メインローターやギアボックスの強化などの改良が施されている。
    海上保安庁では特殊警備隊用に2機導入し、また、陸上自衛隊でも332Lの後継として採用している。
    エアバス・ヘリコプターズへの改編に伴い、商品名が「H225」に改められている。

  • EC225 Firefighting/SAR:
    消防機型。
    消火装備、FLIR、全天候型レーダー、捜索救助装備を備える。
    オペレーター、ホイスト担当の他に8名分の座席と3つのストレッチャーの収容が可能。

主な派生型(クーガー)

  • AS532UC:
    332Cベースの兵站輸送型。旧称AS332B1。

  • AS532AC:
    532UCをベースに機関砲ロケット弾を搭載したガンシップ型。

  • AS532UL:
    532UCのキャビンを76cm延長した長胴型。旧称AS332M1。
    「オリゾン(Horizon)」戦場監視システムが搭載できる。

  • AS532AL:
    532ULに自衛用の武装を追加した型。
    20mm機関砲ポッド、68mmロケットランチャー、ドアガンなどの多くの武装を装備できる。

  • AS532U2:
    AS332L2の軍用型。旧称AS332M2。

  • AS532A2「クーガーMk供廖
    332L2をベースにした戦闘捜索救難型。

  • AS532SC:
    海軍向け対艦・対潜型。旧称AS332F。
    エグゾセSSM、AS15TT、レーダーソノブイMADなどを搭載可能。

  • AS532Mk.2 RESCO:
    フランス陸軍向け戦闘捜索救難(Recherche Et Sauvetage au COmbat(RESCO))型。

  • EC725(H225M)「カラカル/シュペルクーガー」:
    532A2に更なる改良を施した発展型。
    戦闘捜索救難任務に対応するため、自衛用のFN MAG機関銃2丁、レーダー警戒受信機チャフフレアディスペンサーを搭載するほか、「HForce」兵装システムを装備することによりガンポッドロケット弾ポッドを搭載できる。
    フランス空軍では戦闘捜索救難機、フランス陸軍では特殊作戦機として採用されている。
    民間型のEC225と同様、エアバス・ヘリコプターズへの改編に伴って商品名が「H225M」と改められている。


*1 これは1980年代、世界的に問題となった日本の「対外貿易黒字」削減策のひとつでもあった。B747-47Cの項も参照。
*2 当初は総理府の所有とされて「JA9629」〜「JA9631」の機体番号が与えられ、総理府に技官待遇で出向した陸上自衛官により運用されていた。
*3 2011年3月の東日本大震災で、仙台で整備中だった1機(機体番号01022)が津波に被災して除籍され、2015年に代替の1機が納入されて3機で運用されている。
*4 以前は4機保有していたが、東日本大震災による津波で「わかたか」(機体記号:JA6685)が被災し登録抹消。

添付ファイル: fileas332l.jpg 988件 [詳細]

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