Last-modified: 2016-06-29 (水) 20:28:25 (298d)

【シーハリアー】(しーはりあー)

Hawker Siddeley Sea Harrier.
ハリアーを発展させた、STOVL式艦上戦闘攻撃機

STOVL機は軽空母での運用にも適すると考えられたため、インビンシブル級V/STOL空母と合わせて開発された。
野戦攻撃機であったハリアーに対し、本機は艦隊防空・航空優勢確保・対艦攻撃・偵察など多岐にわたる任務が想定されたため、大幅な設計変更を必要とした。
対空・対艦用の「ブルーフォックス」レーダーや長距離航法用ドップラーレーダーの装備、HUDや兵器照準コンピューターの追加などがなされた。
空中戦に備えて、キャノピーは涙滴型に変更された。
またエンジンも、塩害対策を施されたペガサス Mk104に改良された。

フォークランド紛争においては空対空戦闘で撃墜22機、被撃墜ゼロという圧倒的な戦績を残した。
しかし、空対地攻撃では地対空ミサイルと対空砲火で2機が失われ、他に空中衝突で2機、運用時の事故で2機が失われている。

当初の運用者であった英国海軍からは既に退役しており、現在はインド海軍のみが空母「ヴィラート」?*1の艦載機として使用している。

seaharrier.jpg

SeaHarrier? FA2
Photo: Royal Navy

日本での導入計画

前述の通り、本機を運用したのは英国海軍とインド海軍のみであるが、これ以外にわが国(海上自衛隊)でも導入が検討されたことがある。

1981年、当時の防衛庁が今後数年間にわたる業務計画として「中期業務見積り(56中業・1983年〜1985年)」を策定した。
この中で、海上自衛隊満載排水量2万トンクラスの洋上防空用軽空母(CVVまたはDVV)を導入することが検討されており、この艦に搭載する「高速哨戒機」として、本機を40機程度導入する予定だった。

しかし、この時には軽空母の建造が見送られたため、本機の導入も幻に終わっている*2

スペックデータ

乗員1名/2名(複座型)
全長14.50m/12.73m(機首折り畳み時、FRS.1)
14.17m/13.16m(機首折り畳み時、FA.2)
全高3.71m
全幅7.70m/9.04m(フェリー翼端装備時)
主翼面積18.7/20.1屐淵侫Д蝓嫉)
空虚重量5,897kg
運用重量6,374kg
最大離陸重量11,884kg
最大兵装搭載量3,269kg
エンジンロールス・ロイス?ペガサスMk.104?ターボファン推力95.64kN)×1基
速度
(超過禁止/最大/巡航)
716kt/639kt/459kt
海面上昇率15,240km/min
実用上昇限度15,545km
荷重制限+7.8G/-4.2G
戦闘行動半径400nm(制空ミッション・AIM-9×4)/250nm(Hi-Lo-Hi・対地攻撃ミッション)(FRS.1)
100nm(90分のCAP・AIM-120×4)/116nm(Hi-Hi-Hi・超音速迎撃ミッション)/
200nm(Hi-Lo-Hi・対艦攻撃ミッション)(FA.2)
固定武装2連装ADEN 30mm機関砲パック×1基
兵装
空対空ミサイルAIM-120「AMRAAM」AIM-9「サイドワインダー」マジック(FRS.51)、ダービー?(FRS.51)
空対艦ミサイルシーイーグル?AGM-84「ハープーン」
対レーダーミサイルALARM、マーテル
爆弾類無誘導爆弾
その他偵察ポッド、増槽×2基等


派生型


*1 もとイギリス海軍セントー級航空母艦「ハーミーズ」。
*2 海上自衛隊航空母艦を手にするのは、それから約20年後の「ひゅうが」級ヘリコプター護衛艦ヘリコプター空母)の就役を待たねばならなかった。

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