Last-modified: 2021-09-24 (金) 07:13:57 (30d)

【コンベア240】(こんべあにいよんぜろ)

Convair CV-240.

アメリカのコンソリデーテッド・ヴァルティ(コンベア)社が、1940年代中期に開発した中型双発レシプロ旅客機
第二次世界大戦終結後、ダグラスDC-3の代替需要を見越して、アメリカン航空の求めに応じて開発された。

当初はDC-3の代替として、30席クラスの双発機「モデル110」として開発が始まったが、戦後の航空需要増大を見越したアメリカン航空はより大型の40席クラスの機体を要求。
そのため、新規設計の「モデル240」として開発・生産された。

1947年3月に初飛行した本機は、1948年から顧客への引き渡しがスタート。
ウエスタン航空やコンチネンタル航空などのアメリカの航空会社をはじめ、KLMオランダ航空や東亜航空(後の日本エアシステム)などに合計176機が引き渡された。

また、軍用機としても用いられ、アメリカ空軍で「C-131『サマリタン』」として将官や戦傷兵の輸送に活躍した*1他、機上作業練習機・T-29*2としても用いられた。

その後、本機は胴体延長型の「コンベア340」「コンベア440」、さらにそれらをターボプロップ化した「コンベア580/600/640」へと発展したが、コンベアがそれらの後継となるローカル線用の純ジェット機を開発しなかったため、後々、上顧客を逃してしまうことになる*3

日本でのコンベア240

日本では、1950年代にローカル線用機材として本機が17機導入され、北日本航空と富士航空、日東航空、東亜航空*4及び南西航空*5で用いられていた。
このうちの1機(東亜航空で用いられていた機体。機体記号:JA5130)は引退後に店舗等に利用されたが、解体処分を受けずに日本各地(岐阜県→富山県→静岡県→三重県)を転々とした後、現在は三重県のスクラップ業者に引き取られている。
機体は離着陸をイメージした高架台に載せられ、静態保存されている。

スペックデータ(CV-240)

乗員2名または3名
乗客数40名
全長22.76m
全高8.20m
翼幅27.97m
翼面積75.9
空虚重量11,542kg
13,381kg(改訂後)
総重量18,370kg
19,278kg(改訂後)
燃料容量1,000 US gal(3,785.41リットル)〜1,550 US gal(5,867.39リットル)
エンジンP&W R-2800-CA3/CA15/CA18/CB3 or CB16「ダブル・ワスプ」空冷星型18気筒×2基
出力2,400hp(1,800kW)
プロペラハミルトン・スタンダードまたはカーチス 3枚翅プロペラ
最高速度507km/h
巡航速度450km/h(最大)
航続距離1,900km
上昇限度4,900m
上昇率7.7m/s


主なバリエーション

  • 民間型
    • モデル110:
      30人乗りのプロトタイプ。

    • CV-240:
      40人乗りの初期生産型。

    • CV-240-21「ターボライナー」:
      エンジンをアリソン T38ターボプロップに換装した型。
      アメリカで飛行した初のターボプロップ旅客機だったが、エンジンの問題により開発終了。

    • CV-300:
      CV-340で使用されているR-2800CB-17エンジンとナセルを備えた型。

    • CV-340:
      CV-240の胴体延長型。

    • CV-440「メトロポリタン」:
      CV-340のストレッチ型。
      胴体をさらに0.83m延長し、気象レーダーを装備した。

    • CV-540:
      CV-340のエンジンをネピア「イーランド NE1.1」軸流式ターボプロップに換装したモデル。

    • CV-580:
      CV-340(アリソンプロップジェット コンベア340)またはCV-440の改良型。
      エンジンをアリソン501D-13D/Hターボプロップに換装し、プロペラを4枚翅に変更、垂直尾翼を延長した。

    • CV-580「エアタンカー」:
      消防機に改造した型。

    • CV-600:
      CV-240のエンジンをロールス・ロイス「ダート」ターボプロップに換装し、プロペラを4枚翅に変更したモデル。

    • CV-640:
      CV-340/440のエンジンをロールス・ロイス「ダート」ターボプロップに換装し、プロペラを4枚翅に変更したモデル。

    • CV-5800:
      C-131Fをベースにしたモデル。
      エンジンをアリソン501-D22Gに換装し、EFISなどのデジタルアビオニクスを装備する。

    • アリソンタービン ATF580S「ターボフラッグシップ」:
      ストレッチ型。

  • 軍用型
    • C-131/R4Y「サマリタン」:
      アメリカ空軍/海軍向け輸送機型。

      • C-131A:
        CV-240をベースにしたアメリカ空軍向け輸送機型。
        兵員39名または担架20床と兵員7名を輸送可能。

      • HC-131A:
        余剰となったC-131Aをアメリカ沿岸警備隊に移管したもの。

      • MC-131A:
        航空救命型。ストレッチャー27床を備える。

      • VC-131A:
        乗員輸送機型。

      • C-131B:
        CV-240/340のアメリカ空軍向け輸送機型。48人乗り。

      • JC-131B:
        ミサイル追跡機型。

      • NC-131B:
        試験機型。

      • VC-131B:
        乗員輸送機型。

      • YC-131C:
        アリソン501D-13ターボプロップ搭載型。

      • C-131D:
        モデル340の軍用型。44人乗り。

      • VC-131D:
        乗員輸送機型。

      • C-131E(TC-131E):
        戦略航空軍団(SAC)向け電子戦訓練機型。
        後にTC-131Eに改称。

      • R4Y-1(C-131F):
        アメリカ海軍/海兵隊向けCV-340。44人乗り。
        後にC-131Fに改称。

      • RC-131F:
        フォトマッピング・調査機型。

      • R4Y-1Z(VC-131F):
        24人乗りVIP輸送機型。

      • R4Y-2(C-131G):
        アメリカ海軍/海兵隊向けCV-440。44人乗り。
        後にC-131Gに改称。

      • R4Y-2Q:
        電子戦機型。提案のみ。

      • R4Y-2S:
        対潜哨戒機型。提案のみ。

      • EC-131G:
        電子戦訓練機型。

      • RC-131G:
        航路点検機型。

      • VC-131G:
        乗員輸送機型。

      • C-131H:
        ターボプロップへの変更型。

      • NC-131H:
        「トータルインフライトシミュレーター(TIFS)」と呼ばれる機体。
        機首コックピットが増設されている。

    • T-29「トレーナー」:
      機上作業/航法練習機型。

      • XT-29:
        プロトタイプ。

      • T-29A:
        航法訓練機型の初期生産型。
        航空士の生徒14名を乗せるが機内は与圧されていない。

      • VT-29A:
        T-29Aを人員輸送機に変更した型。

      • T-29B:
        機内が与圧された型。
        航空士の生徒10名と無線通信士の生徒4名を乗せる。

      • NT-29B:
        試験機型。

      • VT-29B:
        人員輸送機に変更した型。29名または32名の乗員を乗せられる。

      • T-29C:
        B型のエンジンをP&W R-2800-29W(出力2,500hp)に換装した型。

      • AT-29C(ET-29C):
        航路点検機型。
        後にET-29Cに改称された。

      • VT-29C:
        人員輸送機に変更した型。

      • T-29D:
        C型の爆撃手訓練機型。6名の生徒を乗せる。

      • ET-29D:
        航路点検機型。

      • VT-29D:
        人員輸送機に変更した型。

      • XT-29E:
        B型のターボプロップ型。提案のみ。

      • YT-32:
        透明な機首を備えた爆撃手訓練機型。提案のみ。

    • カナディア CC-109「コスモポリタン」:
      カナダ空軍向け輸送機型。
      エンジンはネイピア「イーランド」ターボプロップを搭載していたが、後にアリソン501-D13に換装されている。

    • カナディア CL-66:
      ネイピア「イーランド」搭載型の名称。


*1 この後継が、DC-9をベースにした「C-9『ナイチンゲール』」である。
*2 同機の後継が、B737-200をベースにした「T-43」である。
*3 これは、中距離用ジェット旅客機として開発されたCV-880CV-990の商業的失敗が大きく響いたものとみられる。
*4 後に東亜国内航空を経て日本エアシステムとなり、日本航空に吸収合併されて消滅。
*5 現在の日本トランスオーシャン航空

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