Last-modified: 2013-11-25 (月) 03:21:32 (1247d)

【コンコルド症候群】(こんこるどしょうこうぐん)

Concorde syndrome.

心理学・経済学用語。
すでに失敗したものとみなすべき事案について、過去の投資を惜しんで無益な埋没費用を費やし続ける現象を指す。
「コンコルドの誤り」「コンコルド錯誤」「コンコルド効果」などと表記する事も。
語源は超音速旅客機コンコルド」の商業的失敗に由来する。

しばしば「埋没費用」の同義語とされるが、厳密には異なる。
「埋没費用」は、単に事業を縮小しても回収できない"消費済み"のコストを指す。
それはコンコルド症候群による浪費かもしれないが、有意義な投資かもしれないし、ただの趣味かもしれない。
明らかな浪費について、それを有意義だと誤認してしまう事がコンコルド症候群の本質である。

生物学的側面

コンコルド症候群が人類特有のものなのか、人類発祥以前からの"進化的に安定な戦略"なのかは定かでない。

後者の見解を取る場合、コンコルド症候群は人類全体の生存戦略に伴う不可避な代償である、という事になる。
生物は確度の高い未来予測ができず、従ってある投資が有意義なのか浪費なのかも予測できない。
そうした基本的な判断基準については、遺伝的にコードされた決め撃ちの戦略を押し通すしかない。
人類は諦めを拒絶する遺伝的戦略に従い、膨大な浪費を礎として今日の文明と科学を築き上げた、という事になる。

一方で、コンコルド症候群は人類特有の後天的な錯誤であって遺伝上の意味はない、という説もある。
たとえば、人間の子供は、年を取った大人よりも明らかにコンコルド錯誤を起こしにくい。
これを忍耐力が未発達なのだと見るか、人間本来の的確な判断力の発露と見るかは議論の余地があるだろう。
いずれにせよ、経済感覚の発達には学習を要するので、学習体系に錯誤の原因がある可能性は捨てきれない。


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