Last-modified: 2022-02-24 (木) 07:57:04 (789d)

【クロタル】(くろたる)

R.440 Crotale.

フランスのトムソンCSF社(現在のタレス社)が開発した地対空/艦対空ミサイル
1964年に開発を開始し、1971年に配備が開始された。

誘導方式は地対空型はデジタル・ラジオ・リンクによる指令誘導、艦対空型は改良型照準線一致指令誘導を採用し、弾頭には15kgの前方指向性爆風弾頭を使用、射程は500〜13,000mである。

地対空ミサイル型は、P-4Rと呼ばれる装輪装甲車の上部にレーダーを配し、レーダー左右に各2発のミサイルを装備して運用され、艦対空ミサイル型はレーダー左右に各4発のミサイルを装備した8連装発射機で運用される。
艦対空ミサイル型は主にクレマンソー級航空母艦やジョルジュ・レイグ級駆逐艦、トゥールヴィル級駆逐艦等に搭載されている。

海外にも輸出されており、南アフリカ、ギリシア、サウジアラビア、タイ、中国等に輸出された。
また、クロタルをベースに中国では紅旗7(HQ-7)、韓国では天馬(KSAM)が開発された。

スペックデータ

名称R.440 クロタルクロタルNG
ミサイルマトラ R.440タレスVT-1
全長2.9m2.34m
直径15cm16.5cm
翼幅54cm
発射重量83kg73kg
射程500〜13,000m500〜10,000m
速度M2.3M3.5
飛行高度5〜15km6〜15km
推進方式固体推進ロケットモーター
弾頭前方指向性爆風弾頭
(15kg)
爆風破片弾頭
(13kg)
誘導方式デジタルラジオリンク
による指令誘導
種々の監視/追跡レーダー
選択できるモジュラーアプローチ
発射装置コンテナ/キャニスターシールされた発射管


派生型

  • クロタル 1000:
    初期型。

  • クロタル 2000/3000/4000/5000:
    IFFデータリンクなどの機能増強を行った発展型。

  • クロタル エヴォリュエ:
    電子戦に対応した発展型。

  • シャヒーン:
    サウジアラビア向けの装甲型。
    AMX-30?の車台に6連装の発射機を搭載している。

  • クロタルNG:
    新世代型。
    ミサイルをローランドと共通のタレス製VT-1に変更し発射機を8連装化、機器を一新している。

  • 天馬(KSAM)
    クロタルNGの派生型。詳しくは項を参照。


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