Last-modified: 2014-09-25 (木) 10:35:51 (912d)

【キーロフ】(きーろふ)

ソビエト連邦海軍ロシア海軍の重装原子力ミサイル巡洋艦(巡洋戦艦)。
ロシアではProject1144.1/1144.2「オルラン」と呼ばれる。
また、1番艦の就役時の艦名から「キーロフ」級と呼ばれ、第二次世界大戦後に建造が開始された水上戦闘艦では(航空母艦を除けば)最大の艦である。

同艦の就役を受け、アメリカ海軍モスボール保管していた「アイオワ」級戦艦4隻を(巡航ミサイル発射母艦としての機能を実装した上で)現役復帰させたが、期待された成果を挙げることができず失敗に終わっている*1

技術的に特徴の多い艦で、アメリカのイージスシステムに数年先駆けて同時多目標対処可能*2な艦隊防空システムS-300F「フォールト(SA-N-6)」VLS方式を採用し、30mm機関砲と近接防空ミサイルを組み合わせた「コールチク」複合CIWS、西側ではあまり見られない連装砲などを装備している。
本艦は現代の軍艦では珍しく、艦の主要部分やバイタルパートに50mm〜100mmの装甲が施されているほか、吃水線の上方2.5mと下方1mは船体外板が増厚されている。
また、舷側をテーパーさせ、上部構造物に傾斜をつける事でステルス性も持ち合わせている。
また、船体側面には、全長を取り巻くように消磁コイルを装着している。

現在までに4隻が就役しており*3、4隻とも搭載される武装が異なっている。
就役後、現在も稼動状態に有る艦は4番艦「ピョートル・ヴェルキー」のみだが、3番艦「アドミラル・ナヒーモフ」については近代化改修される予定があり、ミサイル類(P-700、S-300F、9K33M)を3M54「カリブル」艦対艦ミサイルや3K96「リドゥート」艦対空ミサイルに換装し、レーダー類も「ポリメント」フェイズドアレイレーダーなどの新型が搭載される予定である。

なお、「ピョートル・ヴェルキー」も「ナヒーモフ」の改修が終了する2018年に入れ替わりで近代化改修が行われる予定である。

関連:スラヴァ

スペックデータ

艦級キーロフ級重原子力ロケット巡洋艦(ミサイル巡洋艦)
同型艦4隻(未成5隻)
主造船所バルチースキィ工廠
艦名キーロフフルンゼカーリニンアンドロポフ
全長251m
全幅28.5m
吃水10.3m
基準排水量24,300t24,610t
満載排水量24,500t24,805t
機関CONAS方式 原子炉×2基/蒸気タービン×2基2軸推進
KN-3型加圧水型原子炉×2基
KVG-2型補助重油ボイラー×2基
(出力:6kgf/c,470℃,115t/h)
GTZA-653型蒸気タービン
(出力:各70,000hp)
GTZA-688型蒸気タービン
(出力:75,000hp)
5翔式スクリュープロペラ×2軸
出力140,000hp150,000hp
速力31kt(原子炉使用時)
14kt(補助ボイラー使用時)
乗員728名744名
主砲AK-100
100mm単装速射砲×2基
AK-130
130mm連装速射砲×1基
CIWSAK630M
30mmCIWS
×8基
「コールチク」
複合CIWS×6基
SAMB-203A 8連装回転式VLS×12基
S-300F/FM「フォールト/フォールトM」用)
艦対空ミサイル×96発
5V55RMを装備48N6Eを装備48N6E2を装備
短SAMZIF-122
短SAM連装発射機×2基
PU 4S-95
8連装VLS×8基
4K33「オサーM」
(SA-N-4「ゲッコー」)
を装備
4K33M「オサーMA」
を装備
3K95「キンジャール」
(SA-N-9「ガーントレット)
9M33/9M33Mミサイル×40発9M330ミサイル×64発
SSMSM-233 SSM用VLS×20基
P-700「グラニート」(SS-N-19「シップレック」)SSM×20発
SUM?RPK-3「メチェーリ」
(SS-N-14「サイレックス」)

連装発射機×1基
(ミサイル×16発)
RPK-6「ヴォドパート」(SS-N-16「スタリオン」)
(魚雷発射管と兼用。)
対潜迫撃砲RBU-6000「スメルチ-2」
12連装対潜ロケット砲×2基
RBU-12000「ウダフ-1」
10連装対潜ロケット?砲×1基
RBU-1000「スメルチ-3」6連装対潜ロケット砲×2基
魚雷5連装固定式533mm対潜魚雷発射管×2基
(2番艦以降はRPK-6SUM発射管兼用)
艦載機Ka-27PL哨戒ヘリコプター×2機
Ka-25RTs誘導ヘリコプター×1機
レーダーMR-8003(NATOコード「トップ・ベアー」)3次元レーダー×1基
パーム・フロンド航海レーダー×3基
フレガート MR-710
(NATOコード「トップ・スティア」)
3次元レーダー×1基
「トップフレート」
3次元レーダー×1基
発射管制
レーダー
「アイ・ボウル」×2基(SS-N-14用)-
「トップドーム」×2基(SA-N-6用)
「ポップ・グループ」×2基(SA-N-4用)
「トップドーム」×1基
-「トゥーム・ストーン」×1基
「トップドーム」×1基
(SA-N-6用)
「クロスソード」×1基
(SA-N-9用)
射撃指揮
レーダー
「カイト・スクリーチ」×1基
(主砲用)
「バス・ティルト」×4基
CIWS用)
-
電波探知機「サイド・グローブ」電波探知機×1基
電波妨害機「ベル・シリーズ」ECM装置×10基
「ラム・タブ」ECM装置×4基
ソナー「ポノリム」低周波バウ・ソナー×1基
「ホース・ティル」中周波可変深度ソナー×1基
装甲P-700「グラニート」SSMVLSおよびRPK-3「メチェーリ」SUM?弾庫区画:
舷側・喫水線以上:100mm
喫水線以下:70mm(傾斜装甲)
甲板:70mm

S-300F「フォールト」SAMVLS区画
ハッチ部:35mm

艦橋・CIC区画および原子炉区画:
舷側:100mm
隔壁及び上下方向:75mm

艦尾ヘリコプター格納庫・航空燃料保管庫・艦載機用弾薬庫・舵区画:
舷側:70mm
上部:50mm


同型艦

艦番号艦名起工進水就役除籍所属艦隊
800キーロフ
<<Киров>>

アドミラル・ウシャコフ
<<Адмирал Ушаков>>
1974.3.271977.12.261980.12.302004.6.29
(解体予定)
北方
801フルンゼ
<<Фрунзе>>

アドミラル・ラーザリェフ
<<Адмирал Лазарев>>
1978.7.271981.5.261984.10.31-太平洋
予備役
802カリーニン
<<Калинин>>

アドミラル・ナヒーモフ
<<Адмирал Нахимов>>
1983.5.171986.4.251988.12.30北方
803ユーリー・アンドローポフ
<<Юрий Андропов>>

ピョートル・ヴェリキー
<<Петр Великий>>
1986.4.1989.4.1998.4.18北方
旗艦

未成艦

艦番号艦名起工進水就役除籍備考
804アドミラル・クズネツォフ
(Admiral Kuznetsov)
(旧名:ジェルジンスキー
(Дзержинский))
-1990.1988年12月に艦籍登録されたものの
、竣工せず
-ロシア
(Росси́я)
計画のみ
ジュダーノフ
スヴェルドロフ
ジェレズニャコフ



*1 詳細については該当項目を参照。
*2 本級の場合、最大で12目標の対処が可能。
*3 1992年5月27日に全艦がソ連邦時代の人名から帝政ロシア時代の人名に改名された。

トップ 編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS