Last-modified: 2021-08-18 (水) 04:10:43 (35d)

【カーチス・ライト】(かーちす・らいと)

カーチス・ライト (Curtiss-Wright Corporation : CWC)

1916年にグレン・カーチスが創業した航空機メーカー。
創業時の社名はカーチス・エアロプレーン&モーター(Curtiss Aeroplane and Motor Company)であり、第一次世界大戦中にJN4「ジェニー」(後にリンドバーグが中古で購入する)を生産するなどで発展した。
1929年、カーチス・エアロプレーン・アンド・モーター・カンパニー(Curtiss Aeroplane and Motor Company)、ライト・エアロノーティカル(Wright Aeronautical)など、12の会社が合併して現在の社名となる。

創業後、飛行機の特許を巡ってライト兄弟と何度も訴訟を起こすなど衝突が絶えなかった。
しかし第一次世界大戦を契機に、アメリカ政府が航空機製造業協会によって特許を一括管理した事で問題が解決。
いち早く軍用機の生産に乗り出したカーチスは、アメリカ政府と陸軍向けの戦闘機製造の契約を取り付けて大きく躍進する。

この結果、1929年の合併時にライト兄弟が設立したライト・マーチンをも吸収合併することになった。
この時点で同社の資本金は7,500万ドルにも膨れあがり、当時はアメリカ最大の航空機メーカーであった。

ホーク・シリーズでアメリカ陸軍向け戦闘機の生産を続ける一方で、第二次世界大戦ではP-36?戦闘機を開発。
その後はP-40戦闘機も開発し、1940年から1944年にかけて同機を14,000機近く製造した。
他にも3,000機以上のセールス実績を誇ったC-46「コマンドカーゴ」も開発し、第二次世界大戦中は、アメリカの製造業全体で第2位の地位を占めるに至った。

戦後は、民間航空機用のレシプロエンジンプロペラの生産に集中。
同社製のプロペラはダグラスDC-7ロッキードスーパー・コンステレーションなどに使用された。
また軍用としては、J65エンジンを長期にわたって生産した。

しかしジェット化の波には完全に乗り遅れ、1948年にようやくジェット夜間戦闘機XF-87?ブラックホーク」を完成させて一旦は発注までこぎつける。
だが、同機は生産開始直前に軍から突然キャンセルを通告され、これにより多大な負債を抱えることになった。

当時のアメリカ軍内部ではブラックホークの品質に不満の声があったものの、同社を存続させるという政治的理由から契約を強行した。
しかし、ノースロップ社が提出したF-89?「スコーピオン」の完成度があまりにも高く、ブラックホークの契約をキャンセルせざるを得なくなったと言われている。

これに伴い、同社は航空機生産部門をノースアメリカンに売却し、自らの機体製造メーカーとしての歴史に幕を引いた。
以後、同社は部品供給や生産工程の補助・メンテナンスサービスなどの分野で、自社の名を出す事なく、細々と航空機に関わり続けている。

現在の同社は、業務の主力を(1950年代のプラスチック産業参入に始まる)素材加工や部品製造といったものに移しており、コンポーネントメーカーとして大成している。
原子炉機器や航空宇宙部品、ボーイングマクダネル・ダグラスエアバスへアクチュエーション技術や制御技術、翼表面へのピーン・フォーミング技術といった技術提供を行っている。

主な製品

  • CR-1「スキーター」/CW-1「ジュニア」:軽スポーツ機
  • CW-3「ダックリング」:CW-1ベースの2人乗り水陸両用飛行艇
  • T-32(CW-4)「コンドル供廖複葉旅客機/輸送機/爆撃機
  • トラヴェル・エア6000(CW-6B):6人乗り汎用機
  • CW-12「スポーツトレーナー」:民間向け複葉練習機
  • CW-13
  • トラヴェル・エア2000(CW-14A):複葉機
  • トラヴェル・エア3000(CW-14B):複葉機
  • トラヴェル・エア4000(CW-14C):複葉機
  • CW-15「セダン」:4人乗り汎用機
  • CW-16「ライトスポーツ」:民間向け複葉練習機、CW-12のエンジン換装型
  • CW-17:複葉機
  • CW-18「ワスプ/カーカム」:複座三葉戦闘機
  • CW-19:民間向け多用途機
  • C-46「コマンドー」(CW-20):軍用輸送機
  • CW-21:戦闘機
  • CW-22:多用途高等練習機
    • SNC-1「ファルコン」:偵察練習機
  • CW-23:軍用高等練習機/レース機
  • CT-1(CW-24):水上雷撃機、試作のみ
  • XP-55「アセンダー」(CW-24B):エンテ型試作戦闘機
  • AT-9「ジープ」(CW-25):高等練習機
  • C-76「キャラバン」(CW-27):全木製輸送機
  • XF-87「ブラックホーク」(CW-29):試作陸上戦闘機
  • CS/SC(CW-31):艦上偵察雷撃機
  • F6C「ホーク」(CW-32):艦上戦闘機
  • O-1/O-11(CW-37,38):観測機
  • A-3「ヘルダイバー」(CW-37,44):攻撃機
  • F8C「ファルコン/ヘルダイバー」(CW-37,49):艦上戦闘爆撃機
  • A-4「ヘルダイバー」(CW-37,49):攻撃機
  • O2C「ヘルダイバー」(CW-37,49):観測機
  • モデル41「ラーク」(CW-41):複葉機
  • F7C「シーホーク」(CW-43):艦上戦闘機
  • B-2「カンドア」(CW-52):爆撃機
  • YA-10「シュライク」(CW-59B):対地攻撃機
  • A-12「シュライク」(CW-60):対地攻撃機
  • F11C「ゴスホーク」(CW-64,67):艦上戦闘機
  • BFC「ゴスホーク」(CW-64):艦上爆撃機
  • BF2C「ゴスホーク」(CW-67):艦上爆撃機
  • XF13C(CW-70):試作艦上戦闘機
  • XO3C「シーガル」(CW-71):観測機
  • SOC「シーガル」(CW-71):偵察観測機
  • XSO2C(CW-71):偵察観測機
  • XF12C(CW-73):試作艦上戦闘機
  • SBC「ヘルダイバー」?(CW-73,77):艦上爆撃機
  • P-36「ホーク」(CW-75):戦闘機
  • YP-37(CW-75I):試作戦闘機
  • P-40「トマホーク/キティホーク/ウォーホーク」(CW-75P):陸上戦闘機
  • XP-42(CW-75S):試作戦闘機
  • XA-14(CW-76):試作攻撃機
  • A-18「シュライク」(CW-76A):攻撃機
  • XP-53(CW-88):試作戦闘機
  • XP-60(CW-90,95):試作戦闘機
  • XBTC(CW-96):試作艦上攻撃機
  • XBT2C(CW-98):試作艦上攻撃機
  • CA-1:水陸両用複葉機
  • F9C「スパローホーク」:艦上戦闘機
  • XF14C:試作艦上戦闘機
  • XF15C:試作艦上戦闘機(複合動力機)
  • JN-4「ジェニー」:複葉練習機
  • KD2C「スキート」:無人標的機
  • NC-4:飛行艇。最初の大西洋横断飛行に成功。
  • O-40「レイヴン」:観測機
  • O-52「オウル」:観測機
  • P-1「ホーク」:戦闘機
  • XP-46:試作戦闘機
  • XP-62:試作戦闘機
  • XP-71:試作戦闘機(開発中止)
  • R3C:レース機
  • SB2C「ヘルダイバー」:艦上爆撃機
  • XSB3C:試作艦上爆撃機
  • SC「シーホーク」:偵察機
  • SNC「ファルコン」:高等練習機
  • SO3C「シーミュウ」:偵察観測機
  • VZ-7:試作VTOL汎用機
  • SX-5-1:ヘリコプター
  • X-19:VTOL実験機(ティルトローター機)


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