Last-modified: 2016-12-17 (土) 18:13:46 (361d)

【たちかぜ】(たちかぜ)

  1. JMSDF Tachikaze(DDG-168).
    1970年代に建造された海上自衛隊ミサイル護衛艦
    海自のミサイル艦としては、1960年代に建造された「あまつかぜ?(DDG-163)」に続く、第2世代型の艦であった。
    同型艦に「あさかぜ(DDG-169)」「さわかぜ(DDG-170)」の2艦があった。

    基本的な設計は「あまつかぜ」に類似しているが、艦体は大型化し、どちらかというと「たかつき?」を大型化したような印象を受ける。
    一方で、艦隊防空を担うため「ターターD?」ミサイルシステムを搭載し、後甲板にMk-13単装発射機を備える。
    当初、この発射機はRIM-24のみしか発射できなかったが、のちにSM-1MR(RIM-66)やハープーン(RGM-84)の発射が可能となった。

    主砲については「73式54口径5インチ砲」を採用し、射撃指揮装置には「たちかぜ」「あさかぜ」がFCS-1?、「さわかぜ」のみがFCS-2を搭載していた。
    これは、ターターシステムで主砲の管制まで行うアメリカ海軍とは異なる方式であった。

    このように、ターターDシステムをはじめとした高度なコンピューターを備えるのは本艦からであり、戦術情報処理装置が初めて装備された。
    特に「さわかぜ」では、戦闘全般を統括するCDS「OYQ-4」を採用し、全体としてのシステムの高速化が図られた。

    就役以来、長年にわたって護衛艦隊の防空の主軸として活躍してきたが、2000年代に入って就役したイージス艦あたご」級と交代で退役となった。
    また、「たちかぜ」「さわかぜ」は晩年の1990年代〜2000年代にかけて、護衛艦隊の旗艦を務めていた*1

    スペックデータ
    艦名たちかぜ
    (46DDG)
    あさかぜ
    (48DDG)
    さわかぜ
    (53DDG)
    艦種ミサイル護衛艦(DDG)
    主造船所三菱重工業長崎造船所
    全長143m
    全幅14.3m
    吃水4.65m
    排水量
    基準/満載
    3,850t/5,200t(予想)
    機関蒸気タービン方式
    三菱重工 船舶用2胴衝動型蒸気タービン×2基
    三菱長崎 CE2胴水管型ボイラー×2缶
    推進器×2軸(340rpm)
    出力計60,000ps(30,000hp/22MW×2基)
    ボイラー圧力60kgf/c屐850 psi)
    ボイラー温度450℃
    蒸気発生量各120t/時
    速力32ノット
    乗員277人250人
    兵装73式54口径5インチ(127mm)単装速射砲×2門
    高性能20mm機関砲CIWS)×2基
    ※後日装備
    Mk.13mod3 単装発射機×1基
    (RIM-66用)
    Mk.13mod4"GMLS"×1基
    RIM-66/RGM-84用)
    74式アスロックSUM 8連装発射機×1基
    HOS-301 3連装324mm短魚雷発射管×2基
    艦載機SH-60J/K哨戒ヘリコプター×1機(常時搭載機なし)
    C4IシステムMOFシステム(SUPER BIRD-B2衛星通信)
    ※後日装備
    OYQ-1 WESOYQ-2 TDSOYQ-4 CDS
    リンク11/14
    FCSMk.74mod.13 ミサイルFCS×2基
    72式射撃指揮装置1型A(FCS-1A)砲FCS81式射撃指揮装置2型-21(FCS-2-21)
    砲FCS
    SFCS-6A 水中攻撃指揮装置
    レーダーAN/SPS-52B? 三次元式AN/SPS-52C 三次元式
    OPS-11C?対空捜索用
    OPS-16D? 対水上捜索用OPS-18? 対水上捜索用OPS-28 対水上捜索用
    OPS-20? 航海用
    ※後日装備
    AN/SPG-51C/D?ミサイル指揮用×2基
    ソナーOQS-3? 艦首装備式OQS-4(I)? 艦首装備式
    電子戦
    対抗手段
    NOLR-5 ESM

    NOLR-6 ESM
    NOLQ-1 ESM/ECM
    OLT-3 ECM
    ※後日装備
    OLR-9B ミサイル警報装置
    ※「たちかぜ」では後日装備
    Mk.36 SRBOC 対抗手段展開システム
    (Mk.137 チャフフレア発射機×4基)
    ※「たちかぜ」では後日装備
    AN/SLQ-25 対魚雷デコイ

    同型艦
    艦番号艦名起工進水就役退役所属(最終)備考
    DDG-168たちかぜ
    (JMSDF Tachikaze)
    1973.6.191974.12.171976.3.252007.1.15護衛艦隊
    旗艦
    (横須賀基地)
    標的艦として
    海没処分
    DDG-169あさかぜ
    (JMSDF Asakaze)
    1976.5.271977.10.151979.3.272008.3.12第2護衛隊群
    第2護衛隊
    (佐世保基地)
    2010.解体
    DDG-170さわかぜ
    (JMSDF Sawakaze)
    1979.9.141981.6.141983.3.302010.6.25第2護衛隊群
    第62護衛隊
    (佐世保基地)

  2. 大日本帝国海軍・一等駆逐艦「太刀風」。
    大正時代の「八六艦隊計画」により発注・建造された峯風型?駆逐艦の一隻。
    舞鶴海軍工廠で1920年8月18日に起工、1921年3月31日に進水、1921年12月5日に竣工した。
    横須賀鎮守府に所属し、日中戦争?では華中の沿岸作戦、南部仏印進駐作戦に参加し、太平洋戦争では南方での輸送・海上護衛任務に従事していたが1944年に戦没*2

    スペックデータ
    排水量
    基準/公試
    1,215t/1,345t
    全長102.6m
    全幅8.92m
    吃水2.79m
    機関蒸気タービン方式 2軸推進
    ロ号艦本式缶×4基
    パーソンズ式蒸気タービン×2基
    速力39ノット
    航続距離3,600海里/14ノット
    燃料重油:395t
    乗員154名
    兵装45口径12cm単装砲×1基
    6.5mm単装機銃×2挺
    53.3cm連装魚雷発射管×3基(魚雷8本)
    1号機雷×16個

  3. MSA Tachikaze(CL-30).
    1960年代、海上保安庁が発注・建造した「やかぜ」型小型巡視艇の5番艇。
    1966年の就役後、第4管区名古屋海上保安部に属していたが、後継の巡視艇「さるびあ(CL-235)*3」と交代して1980年に解役。

  4. MSA→JCG Tachikaze(CL-68).
    1990年代から海上保安庁が建造中の「すずかぜ」型*4小型巡視艇*5の58番艇。
    1995年に就役し、現在は第9管区伏木海上保安部に属している。


*1 2007年に「たちかぜ」が退役したのに伴って護衛艦隊の「旗艦」制度は廃止。
  その後「さわかぜ」が護衛艦隊直轄艦として旗艦に準じる扱いをされていたが、2010年の同艦退役に伴ってこの制度もなくなった。

*2 トラック空襲で米艦載機の爆撃による。
*3 「やまゆり」級巡視艇の35番艇。四日市海上保安部に所属していた。
*4 ネームシップの「すずかぜ」が転属により艇名を「ひめぎく」と改めたため、現在は「ひめぎく型」とも呼ばれている。
*5 公称「20メートル型」巡視艇。

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